それでは、ソリューション営業の仕組みについてお話ししていきましょう。
ソリューション営業とは、お客様の「ニーズ」を汲み取り、問題の解決につながる「提案」をすること。しかし、営業マンの役割は「ご要望を聞くこと」ではなく、「販売すること」でもありません。
”お客様のニーズを満たす手段として、自社商品・サービスを提案し、その結果として購入してもらうこと”
これが営業マンの使命です。
「提案=プレゼンテーション」と思われがちですが、成約に結びつくプレゼンには周到な準備が必要です。周辺状況も含めてリサーチし、お客様をしっかり理解しなければお役に立つ提案はできないでしょう。
営業マンは、お客様の問題を解決するコンサルタントでもあるという意識を持ち、「セールス」と「ソリューション営業」の違いをはっきり認識してください。
ソリューション営業にも、押さえるべき5つステップがあります。
ソリューション営業の5ステップ
- ステップ1. 事前準備
- ステップ2. アプローチ
- ステップ3. ヒアリング
- ステップ4. プレゼンテーション
- ステップ5. クロージング
「1つのステップが完了しないうちは次へ進まない」という鉄則を忘れてはいけません。順番をあべこべにしたり、いっぺんにやろうとしないこと。ステップ間を往復するのもNGです。手順をはしょらず、各ステップを取り組んでください。
「ニーズの全容」の把握から始めよう
「お客様のニーズ」とはなんでしょう。
「ニーズ」とひとくちに言いますが、漠然としたヒアリングでは先方の要望を掘り起こすのは簡単ではありません。
ここでもやはり「分解」しながら探っていくと、本質に迫りやすくなります。お客様の「ニーズの全容」を把握するには、次の4つの要素に注目してください。
ニーズの全容を理解する4つのポイント
・ポイント1. 間題 ⇒ 現在、抱えている問題点(~で困っている)
・ポイント2. ニーズ⇒ 求めている具体的な欲求(~したい、~が欲しい)
・ポイント3. ゴール⇒ 最終的に達成したいこと(そうなるのが望ましい)
・ポイント4. 背景 ⇒ 現状を招いた理由・環境(なぜそうなったのか?)
ヒアリングの際はさまざまな角度から質問を投げかけて、「ニーズの全容」を把握していきます。4つが全部埋まらないうちはお客様の「ニーズ」を理解したことにはならないのです。
お客様が置かれている状況を客観的に理解し、どうすればいいかを一緒に考える。そして解決策を提案する。
ニーズが多様化・複雑化し、モノがあふれて差別化できない時代に、営業マンという生身の人間が関わる意味はそこにあると確信しています。
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